防災

防災とは、災害を未然に防ぐことだけではなく、災害が発生した場合は、被害の拡大を防ぎ、災害の復旧を図ることを意味します。そこで、わたしたちは、日頃からいざというときの対応や支援の方法を学び、災害から長時間経過した後も、被災地の活性化について末永く取り組むことが必要となります。

自分や家族の命は自分たちで守る

被災した場合に備えて、わたしたちは日頃、どのような備えをする必要があるのでしょうか? 災害対策の第一歩は、“自分の安全は、自分で守る”と考えることです。この考え方は、災害に対する基本的な行動であり、“自助”と呼びます。

防災というと、行政の役割というイメージがあるかもしれません。しかし、大震災の際は、行政による救助はすぐには期待できないのです。それは、市町村の役場の方々もまた被災者だからです。例えば、1995年に発生した阪神・淡路大震災で生存救出された人に行われた調査では、約8割近くの人が近所の人や家族に救出されたと答えています。災害時は、自分の身を自分の努力によって守る“自助”と地域や近隣の人が互いに協力し合う“共助”によって被害の軽減を図ることができます。そして、自助や共助でできないことを行政が主体的に取り組む“公助”がつながることによって、災害を軽減することができます。