普段から備える

地震はいつ襲ってきてもおかしくありません。「そのうち準備しよう」では間に合わないことがあります。わたしたちは過去の経験に学び、今すぐに準備を始めることが必要です。それは、自分だけでなく大切な家族の安全と健康を守ることに繋がります。

では、普段からできる備えとして具体的にどのようなものがあるでしょうか?

被災リスクを軽減するための備え5つ

近所の地域環境を知ること

災害対策の第一歩は、自宅や勤務地の地域環境を知ることです。自然災害の被害状況は、地形や環境によって大きく異なるからです。

たとえば、沿岸ぞいや川沿いに住んでいる場合は、津波に、山沿いや崖が近くにある場合は土砂災害に注意する必要があります。住宅やビルが密集する都市部では、建物崩壊や火災など二次的な災害リスクが高まります。それぞれの自治体が公開しているハザードマップを確認しましょう。
ハザードマップポータルサイト(国土交通省)

家のリスクを確認する

地震災害の人的被害の90%は室内で起きるといわれます。地震によって受ける被害の程度は、家の構造によっても左右されます。耐震性の低い家の場合は、補強または建て替えの検討が必要なことも。

また、耐震性があっても隣家との距離の近い戸建ての場合は、窓・外壁・軒裏など、もらい火を受けやすい部分に燃えにくい材料を使っているか確認してください。マンションの場合は、地震の振動に共鳴したときに揺れが大きくなりやすく、家具の転倒の危険性があります。あらかじめ家具の転倒防止対策を行いましょう。

寝室

寝ているときに地震が来た場合、人は無防備な状態であるために被害のリスクが高まります。もっともリスクが低い寝室とは、重量のある家具を置かないことです。しかし現実には、間取り上、寝室にタンスやテレビを置かなければならない事も多いでしょう。

寝室に二段重ねのタンスなどの家具がある場合は、上下のタンス同士を金具などでしっかり固定します。また、高さがある家具は倒れやすくなるため、転倒防止に突っ張り棒やチェーンで壁や天井にしっかり固定します。また、タンスの上には割れやすいものや重いものを置かないようにしましょう。

玄関・廊下

廊下や玄関は避難経路です。置物やガラス製品が割れて散乱しないように固定するなどの処理をしておきましょう。底が厚い靴やスリッパを寝室などに置いておくと移動で怪我をしづらくなります。

その他、地震によってドアが変形して閉じ込められることも考えられます。家の中にバールやハンマーなどの工具も用意しておくといいでしょう。

食器棚

食器棚からグラスや食器の飛び出し防止対策としては、自分で簡単につけられる耐震ラッチがあります。食器棚の手前に突っ張り棒を渡しておくのも有効です。

家族で連絡方法を決めておく

家族がばらばらの場所で被災してしまうこともあります。大きな地震直後は、電話回線がつかえないので、家族の安否が心配されます。いざという時の連絡手段として、家族でSNSにアカウントを作成しておくと、安否確認ができ、有益な情報が得ることができます。

また、NTTの災害用伝言ダイヤル「171」や各種携帯電話会社の「災害用伝言板サービス」などの操作方法も確認しておきましょう。

生活に必要な備えは3日分

ライフラインが復旧するまでは、一般的に3日かかると言われています。したがって、最低でも3日分の食料を備蓄しておくと安心です。飲料水は、1人1日3リットルが目安となります。(3人家族で2lのペットボトル12本〜18本)非常食は、レトルト食品やインスタント食品、缶詰など保存期間の長いものを選びましょう。

電気やガスが使えないので、カセットコンロを用意しておくと、暖かいものを食べることが出来るので便利です。