地震がきたら

大地震による被害を最小限に留めるためには、その瞬間にどれだけ適切な行動がとれるかにかかっています。 “適切な行動”とは、“いかに状況を把握し、落ち着いて行動できるか”ということです。

あなたは地震が起きたときにどこにいるでしょうか? 日中は職場にいるかもしれませんが、夜は家の中だったり外出しているかもしれません。場所や状況によって、行動が変わることを想定して、身の安全を守ることを第一に考えましょう。

ここでは、地震が発生した際の対処法について、状況別にご紹介します。

地震が発生したときの対処法

屋内

寝室・リビングなどにいるとき

グラッときたら、まず、机の下に入ったり、クッション・座布団などで頭や身体を守ります。 大きな地震であっても、すごく揺れるのは、長くても1分です。慌てず落ち着いて行動しましょう。その後は、ガスコンロやストーブなどの火を消し、ガスの元栓を閉めたり、電気のブレーカーを落として火事になるのを防ぎます。家が壊れかかっている場合を除いて、急いで外へ飛び出すと危険です。

トイレ・お風呂場にいるとき

トイレやお風呂場は他の場所より安全性が高いと言われています。鏡や棚からの落下物に注意し、慌てて飛び出さないようにしましょう。お風呂場では、給湯器の火を止めましょう。

デパート・スーパーにいるとき

デパートやスーパーなどで地震が発生したときには、カバンなどで頭を保護し、まず落下物から頭と身体を守ります。大きなラックや棚からは離れ、階段付近かトイレ付近の比較的安全なところへ移動します。そして、従業員の方の指示に従い、避難経路や非常階段を使って避難しましょう。

エレベーターの中にいるとき

エレベーター内では、非常停止ボタンを速やかに押して、最寄りの階で停めて降りるようにします。地震時管制装置がないエレベーターの中で地震にあった場合は、すべての階のボタンを押して、停止した階で降ります。万一ドアが開かないときは、外部との連絡ができるようになるまで待ちましょう。

屋外

路上にいるとき

道路では液状化や陥没している場所には近づかないようにしましょう。また、垂れ下がっている電線には絶対に近づいてはいけません。落下物から身を守るため、カバンなどでしっかり頭を保護して、頑丈な建物か広い場所に避難しましょう。自動販売機やブロック塀、電柱は倒れてくる危険があるので、すぐに離れるようにしましょう。

地下鉄車内や地下鉄ホームにいるとき

地下鉄は震度5で停車しますが、地上の交通機関と比べてかなり安全です。強度な耐震設計が施こされており、停電時にも車両内は非常灯が点灯します。駅も防火シャッター、浸水防止機などの防災設備が完備されています。慌てて線路内には出てはいけません。地下鉄の路線上には、電流の軌条がある路線があり、感電の危険があります。乗務員の指示に従って、冷静に行動しましょう。

海岸・河口の近くにいるとき

大地震発生時には、津波にもっとも気をつけなくてはいけません。東日本大震災では、沿岸部から約6km以上の内陸まで津波が押し寄せて大きな被害が出ました。海岸など海が近い場所にいるときに強い地震を感じたら、津波警報が出ていなくてもすぐに高台に避難してください。また、大津波が川をさかのぼり、流域に大きな被害をもたらす危険性があります。避難する際は、絶対に川の方へ近づかないようにしましょう。

山・崖の近くにいるとき

山や崖のそばは危険です。特に、大雨の降ったあとの崖では、地盤がゆるんでいるため土砂災害の危険が高まります。できるだけ早くはなれ、広くて安全な場所へ避難しましょう。